ホーム » お知らせ » 年頭挨拶【草原会長より】  

年頭挨拶【草原会長より】  

年頭挨拶【草原会長より】  

年頭挨拶【草原会長より】  

令和7年を迎えて

日本空手協会会長
草原克豪

全国の会員の皆様、明けましておめでとうございます。

昨年は、世界中が揺れ動く混迷の年となりましたが、日本空手協会としては恒例の全国大会に加えて、7年ぶりの世界大会も大盛会のうちに開催され、例年にも増して充実した年となりました。各種の行事に参加された皆様、あるいは運営にご協力いただいた皆様に改めて厚くお礼申し上げます。

今年は巳年。脱皮を繰り返して成長する蛇は古くから復活や再生など生命力の象徴と考えられてきました。令和7年が世界に平和をもたらすとともに、日本空手協会にとっても、皆様一人ひとりにとっても、昨年以上に充実した素晴らしい年となることを祈念してやみません。

空手は沖縄発祥の日本の武道です。武道の目的は「人間形成」です。日本空手協会の空手も「自己を鍛錬し、人格の完成に努め、社会に貢献する」ことを目的としています。その特徴は次の4点にまとめることができます。

  • 武術としての空手だけでなく、体育・精神修養をも重視した「武道としての空手」
  • 技術面においては、「極めのある一本勝負」を重視した空手
  • 形、基本、組手の「三位一体」の空手
  • 各人の人生の段階に応じた「生涯空手」

私たちは長い人生において、さまざまな困難に直面します。大事なことは、たとえどのような状況に置かれても、その中で今の自分に何ができるかを考え、工夫し、勇気を出して挑戦することです。もちろん時には失敗することもあるでしょう。

しかし、どんな分野でも、その頂点に立つ人を見ると、それまでに様々な失敗や挫折を経験している人がほとんどであることに気が付きます。逆境を乗り越えて努力を重ねた人たちばかりなのです。そうした努力の精神を養うことも、空手の修行の大きな目的です。

武道においては武士道精神を大事にします。武士の「士」とは、もともと学問や道徳を修めた人のことです。ですから皆さんも「文武両道」でなければなりません。そのためには読書などを通じて教養を身につけることも重要になってきます。

年の初めに改めてこれらのことを確認し、自分のペースに合わせて稽古に励み、心と身体の状態を正常に保つよう努めていただきたいと思います。

令和7年が皆様にとって新たな飛躍の年になることを期待しています。

(2025.1.1)

 

公益社団法人日本空手協会は内閣府認定の公益法人として品格ある青少年育成につとめております。
当会主催の全国大会には、内閣総理大臣杯、及び文部科学大臣杯が授与されております。